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2009-04-30

ぷれいす”Be”見学会

 週末に二井清治建築研究所設計による高槻地域生活総合支援センターぷれいす”Be”の見学会に行きました。
用途が複雑で知的・精神・身体障がいの方を対象にした生活介護・自立訓練・就労移行支援・短期入所などのサービスを提供する施設ということです。

当日はあいにくの雨でしたが、敷地を活かしてほとんど平屋の建物が広がっていました。
 ぷれいす”Be”の特徴はこの規模で木造であり、準耐火建築物ということと、木材は国産材を使用しているところです。
木造とした理由は近年の鉄の価格の上昇と、木造とすることで建築確認における構造適合性判定が要らないので審査期間が短縮できるということがあるそうです。
 木造で準耐火建築物にするには構造部分を石膏ボードなどで覆うか、燃えしろ設計と言って木が燃えて表面が炭化した状態でも必要な柱梁の大きさを確保する方法があり、場所によって両方の方法を用いているとのことです。

レストランは外部からも直接入れるようになっています。天井高が抑えられていて落ち着く場所になっています。
天井に貼られている木は難燃処理がされているそうです。

アクティビティルームの柱は燃えしろ設計で太くなっていました。見えている梁は化粧梁ということです。

中庭にはカツラが植えられています。屋根は二重屋根となって夏の暑さを防ぎます。

レストランの西側は木製ルーバーと壁面緑化が行われるようになっています。
見に行った感想としては、新しく行った木造準耐火と福祉施設としてのノウハウ、また一連の作品での環境共生の方法が継承されていて完成度の高い建築になっていると思いました。

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