老後の住まいは?-高専賃の見学より
3/30に堺市に新しくできたペガサスロイヤルリゾート石津という高齢者専用賃貸住宅(高専賃)の見学に行きました。
地上7階建てで、1階にデイサービスや診療所などがあり、2階以上は1戸当たり25平方メートルのワンルームマンションといった構成でした。
住戸内での高齢者への配慮というと居室にナースコールが付いていたり、トイレは引き戸となっていたりという感じでした。廊下、トイレ、浴室なども普通のワンルームサイズなので車椅子の方が居住するのは難しそうでした。
また一人での生活ができることが前提ということなので終の住処ともならなさそうでした。
モニター付きのインターホンとナースコール
気になる家賃ですが
入居金(保証金)250,000円
家賃 70,000円
管理費 45,000円
ワンルームマンションと考えると高いです。安心代がいくらか?
理想を描いたというより、建物は無駄もなく現実的な事業という印象です。
そもそも高齢者専用賃貸住宅(高専賃)とは
「高齢者の入居を拒まない『高齢者円滑入居賃貸住宅』のうち、専ら高齢者を賃借人とする賃貸住宅」ということでハード的な基準はなく、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」で定められたものです。
但し、適合高専賃といわれる要件があって
1.各戸25平方メートル以上
2.各戸が台所、便所、洗面所、浴室、収納を備えている
3.住居前払いに家賃に関する保全措置を講じている
4.食事、排泄、入浴、洗濯、掃除、健康管理などのサービスを行っている
上記を満たしていると、通常4のサービスを提供していると「有料老人ホーム」として届出義務が生じるところがそれが不要になるため、新築の高専賃はほぼこの要件を基準に設計されているようです。
建築基準法上の用途も
有料老人ホーム-児童福祉施設等
適合高専賃 -共同住宅
と違ってきます。それにより有料老人ホームの方が内装制限、階段、非常用進入口などの基準が厳しくなります。
また高専賃とよく似たもので「高優賃(高齢者向け優賃賃貸住宅)」があります。これは高専賃の中でもある一定の質を満たしたものに対して整備費用の補助などが行われているものです。
その主な認定基準としては
・5戸以上
・1戸あたり25平方メートル以上
・耐火構造または準耐火構造
・各戸台所、便所、洗面、浴室、収納
・手すりなど高齢者向きの住宅基準
・緊急対応のサービス
・10年以上管理、公正な入居者選定、計画的修繕など
・60歳以上で単身などの入居資格
となっています。
補助金により建設費の3分の2が出ますが、それだけ行政の財政により整備は進んでいないようです。
高齢者住宅財団のHPに詳しく説明されています。
財団法人高齢者住宅財団
http://www.koujuuzai.or.jp/index.html