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2010-05-21

平成の京町家モデル住宅見学

先日、「平成の京町家」モデル住宅の構造を見学する機会がありました。2000年の建築基準法改正に伴って、それまで合法的に建築することが難しかった伝統木造工法の町家が建てられるようになりました。京都では、伝統的な京町家の知恵を活かしながら現代の生活にも適応した住宅をつくろう、ということで、モデル住宅が建設されているのです。

伝統工法の特徴は、一般的な在来木造とは異なり、接合部の金物がほとんど使われていないことです。「ほぞ」という木の断面を凸凹に細工し、パズルのように組み合わせることにより、梁と柱を接合し、その接合部の粘り強さで地震力に耐えるという工法です。

図解では見たことがあっても、実際施工中の建物で見たことはなく、とても面白かったです。現場を見ると、いろいろ疑問がわいてくるもので、次は建て方をやっている現場を見てみたいという気になりました。また、機会を見つけたいです。
ついでに、杉本家住宅でやっている「超京都」という展覧会に足を運びました。重要文化財の住宅の一部屋ごとに、京都や銀座など各地のギャラリーが、現代アートを展示するというものです。坪庭のオヤっというところに作品が置かれていたり、モノクロ写真が軸装に仕立てられていたり、と美術館で見るのとはまたひと味違ったものでした。

京都の奥深さが感じられた一日でした。

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