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2024-10-02

看護小規模多機能型居宅介護「しずちゃんハウス」

新たに張り直した焼杉の外壁と折り重なる瓦屋根の外観。
玄関の構え、段差はそのままに。
駐車場の奥に段差昇降機を設置しています。
ダイニングは廊下と一体的に広く使えるキッチンにしました。アイランド流し台とテーブルで利用者と共に食事作りも想定。
居間はユカ座からイス座に変更し、仕上げも畳敷きからフローリング+床暖房に変更。
泊まりや静養ができる居室はできるだけそのままにしています。
入浴介護を十分にできるお風呂が必須でした。構造上は別棟として増築を行いました。それにより母屋は一部基礎改修と耐震改修にとどめています。
洗面脱衣室。浴室とトイレにも直接つながります。
洗面脱衣室から直接つながる便所。車椅子の方を想定した場合に移乗しやすい向きに便器をレイアウトしています。
ダイニングの近くに設けている便所。すこしだけ便器を埋め込み、座面を下げています。また立ち上がりを補助しやすい手すりを設けています。
屋根裏物置であった部分をスタッフルームに改修。
旧街道沿いに面しています。送迎車の出入りがしやすいように可能な範囲で石垣を積み直しアプローチを拡げています。
改修前平面図
改修後平面図

説明

京都府与謝郡与謝野町の住宅を看護小規模多機能型居宅介護事業所に改修したプロジェクトです。与謝野町は近くに天橋立や舟屋集落がある風光明媚な場所である一方、人口約2万人で高齢化率は34.4%と高い地域です。そういった場所で当時入所施設で生活されていた「シズエさん」の家を「シズエさんが自宅に戻って来られるように」をコンセプトとして、元の雰囲気をできるだけそのままに用途変更を行いました。調査を進めると新耐震以前で検査済証がない建物であったことから、法適合状況調査を経て耐震改修等を行っています。
施設として必要な浴室を設置するために構造上は別棟として増築、その他水回りの充実、スプリンクラー設備の新設、段差昇降機の設置等も行っています。
既存を活用したことで利用者が落ち着ける設えやスケール感、近隣からも受け入れられやすく、石州瓦の既存屋根、新たに張り直した焼杉板の外壁は地域の町並みも継承することができました。
今後も利用者や地域の方と共に庭や畑の活用、通りを中心に拡張しながら、地域の介護や、活性化の起点になることを目指しています。

場所

京都府与謝郡与謝野町

用途

看護小規模多機能型居宅介護事業所

構造規模

木造2階建て 275.05㎡

時期

2023年6月 竣工
2024年7月 オープン

ホームページ等

ホームページ
https://shizuchanhouse.com/

facebook
https://www.facebook.com/profile.php?id=100094435986209&locale=ja_JP

instagram
https://www.instagram.com/shizuehouse0701/

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