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BLOG
2012-10-29 | 設計監理

さくら舎の玄関

 7月末に大和郡山のさくら舎がオープンして、約3ヶ月が経ちました。

ランチも始まって平日のお昼時にはなかなか繁盛しているそうですが、未だにランチの時間には訪問できず、おあずけのままです。
その「さくら舎」の玄関の紹介です。
竣工写真は多田ユウコさん撮影です。
玄関は外からも雰囲気が見えるようにガラスのかまち扉としています。
そして扉には取手はなく押し板のみ。
「招き入れる」という気持ちを表現したかったので、外に引いてから入るのではなくそのまま押して入れるようにしました。
内開きドアは狭小な住宅の玄関では土間の靴がじゃまになることもありますが、今回は履き替えもなく内に十分なスペースがありました。
ここは触感を大切にしたかったので、鍛鉄工房四季の菊田さんに制作してもらいました。
内部の引手もしっかりと質感のあるフォルムに仕上げていただきました。
ちょっとした棚板の足も作っていただきました。
シンプルな黒皮付きのフラットバーですが、ベースプレートに角度を付けてもらいました。
2012-10-26 | イベント

伐倒と製材の見学会

先週末、関西匠の会が行なっている伐倒と製材の見学会に参加しました。

普段は柱梁となった木材しか見る機会がありませんが、
こうやって工程の一部を見ることで山から材木を伐倒して運び出し、製材・乾燥するということについて改めて意識させられました。
近年、省エネ等級などの整備もされて最終的な商品としての住宅の性能は向上しています。しかし生産過程から考えていくとローカルな日本の環境や景観、産業といったことまでサスティナブルであるべきということを考えさせられます。
生産過程からじっくり時間をかけて家を作る、というプロジェクトもやってみたいと思います。
伐倒の様子。手際よく倒す方向を決めて行われます。
ヒノキの製材。こうやって断面毎に見せてもらうと、木目や節の出方もよく理解できます。
2012-10-15 | 設計監理

吹田K邸・玄関まわり

 9月にお引渡ししたリフォームについてご紹介。

介護しやすい家にするというテーマがありました。
認知症のお母さんにとって、改修前の自分の家の雰囲気を残しつつ、
使いやすく改修することを心ががけています。
玄関は上がり框の段差を半分にして上り降りしやすく、
壁際ベンチで座って靴を履き替えられるようにしています。
タイルは以前に似た色を使って、段鼻(段差の先)は色を変えて
視認性を高めようとしています。
2012-10-04 | その他

お宮参り

8月に長男が生まれました。

1ヶ月も過ぎたので家族揃って住吉大社にお宮参りに行きました。
住吉大社は一寸法師発祥の地なんだそうです。
早速、お決まりのことをやっています。
日中は終始静かにしていたのですが、夜は元気に泣き叫んでいました。
2012-09-24 | 設計監理

神戸市北区F邸リフォーム

 忙しくしていたため、ブログの更新を怠っていましたが、徐々に更新です。8月末に竣工したリビング・ダイニング・キッチンのリフォームです。

手前が畳の間であったのをフローリングのリビング形式に変更しました。柱が見える真壁形式を残して和の雰囲気を残しつつ、洋式化しています。左の脇にはパソコンを置いて事務作業ができるテーブル。
リフォーム前は天井が張ってありましたが、天井裏の小屋梁を見せるようにしたので空間に力強さが出ています。壁は漆喰クリームに寒水という石灰岩の結晶の砂状にしたものをいれて質感を出しています。
押入れの奥行きがあった収納を浅く減らすことでリビングスペースを広くしました。
床暖房の新設とサッシをペアガラスに変更しています。
キッチンが平行に並ぶⅡ型のオーダーキッチンです。オープン過ぎず、クローズ過ぎずということで、ダイニング側の吊戸棚は無しで空間は広がりを持たせ、手元は少し隠しています。
既存出窓の下も奥行きの浅い収納に利用しています。
シンク下スペースは収納を作らずオープンにしていますが、キッチンに立つお母さんにはちょっと足が入ると立ち仕事も楽だと言ってもらいました。ちょっと椅子を置いて作業というのもアリです。
そしてキッチンの奥にパントリーを設けて食材や分別ゴミなんかも一時的に置いておけます。2ウェイアクセスなので外から帰ってきてそのままキッチンへという通り抜け動線も可能です。
2012-08-09 | 設計監理

リフォーム進行中

 現在、工事監理を行なっているリフォーム2軒の紹介です。

1軒目が神戸市北区の木造住宅のLDK部分のリフォーム
築40年ですが、20年前にもリフォームをされており
今回は構造的な部分の腐朽の防止や設備の更新を行います。
畳であった部分を新たにフローリングのリビングとします。
キッチンも新しく、後ろに収納スペースとしてパントリーを設えます。
天井を剥がしたときに見えた小屋梁が立派なものだったので
一部を見せることにしました。
リビング部分は既存収納部分を居室として拡げるのと併せて
変化がつきます。
続いて、大阪府吹田市の鉄骨造住宅のリフォーム
こちらは工期が厳しいのですが、多くの職人さんに入ってもらいながら
進めてもらっています。
外部サッシも取り付け、間仕切壁の軽鉄下地工事に入っています。
手すりの取付位置や事前に聞いていた壁掛けTVの下地補強の指示など。
既存の階段下を冷蔵庫スペースとしていましたが、現在組まれていた下地では入らないのでやり直してもらいました。
浴室は介護しやすいよう少し広めで、床暖房や手すりなどがあるので在来工法です。
広めのユニットバスでは浴槽が形状が洋式で寝転がる形になって姿勢維持が難しい場合が多いようです。
お盆休みまでに一段落つけられるようがんばってもらっています。
2012-07-22 | 設計監理

大和郡山「さくら舎」プレオープン

7/21,22(土・日)は当事務所で設計監理を行いました町家カフェ

「さくら舎」のプレオープンでした。

正式オープンは7/24(火)で、
営業時間は9:00~18:00(定休日:毎週火曜)です。
「さくら舎」
住所:奈良県大和郡山市本町16番
電話:0743-89-0807
※駐車場2台分あります
ジャズが流れるゆったりした店内ですので、ちょっとした観光気分で訪問してみて下さい。
オリジナルのコーヒーがおすすめです。
2012-07-21 | 設計監理

吹田市K邸リフォーム・解体工事

打ち合わせ・設計期間半年を経て、今週からリフォーム工事が始まりました。

元の建物は築48年のハウスメーカーの軽量鉄骨造。
これまでにもリフォームや外壁・屋根の補修はされていたのですが、これから親を介護しながら住みやすいようにということで打ち合わせを重ねて来ました。
結果的に1階全てのリフォームを行うことになりました。
最終的にリフォームで行うことになった理由は、
・工事期間の短さ
・認知症の親にとっての自宅の記憶を残す
という点です。
1階はほぼスケルトン状態です。
2012-07-08 | イベント

福医建例会「関節リウマチと住居改善」

 7/7(土)福祉医療建築の連携による住居改善研究会の例会でした。

関節リウマチと住居改善」というテーマで作業療法士の山下協子先生が講演されました。
まず関節リウマチについて
・好発年齢が20,30歳代から50歳代
・女性に多い(女性ホルモンが関係していると言われ、妊娠前後に発症することが多い)
・原因は不明だが免疫異常による(アレルギーの方も多い)
・15歳以下で若年性関節リウマチは進行が速い
・悪性関節リウマチは特定疾患として難病指定されている
症状としては
・関節の滑膜細胞の増殖
・痛みや腫れ、関節液の増加
・関節の硬直
・筋や腱の短縮など
・軟骨・骨の破壊
・朝のこわばり(朝シャワーを浴びるとよいという人も)
・発熱
診断基準としては
・手の関節の腫れなど4項目以上該当すれば関節リウマチと診断
治療方法
・薬物治療(プレドニンは副作用で糖尿病や骨粗しょう症など)
・外科治療
・装具療法
・リハビリテーション
以前は徐々に進行していく病気であったが、
近年は新しい薬により進行を止める、または治癒が期待されるまでになっている。
具体的には
手関節の変形(スワンネック変形、Z変形)、屈曲、
足関節の変形(歩き方が内股気味で小股になる方多い)
足に症状が現れて病院に行くことが多いがそれより先に手にも症状が現れていることが多い。
その他の関節
診察をどの科で見るかが問題になることがある。
(リウマチ科もある)
作業療法士のところに来たときには症状がひどくなってしまってからの場合が多い。
早期診断・早期治療が有効
リハビリテーションの方針としては
・関節保護とエネルギー保存
・痛みへの配慮
・休息と仕事のバランス
※疲労してしてしまわないこと
いろいろな自助具を利用
・杖を使う場合も手首の負担が少ないもの、前腕で支えるタイプ
・手すりを利用する場合も手で握るよりも高い位置で前腕で支えながら移動できるようなもののほうが関節に負担をかけない。
・椅子への立ち座りやベッドの起き上がりを補助するもの
関節リウマチの場合の自助具はできない機能を補うというより、手先などの細かい関節の負担を減らし使用を温存するためのものであることが多い。
重いものを持たないなど注意も必要。
調理やフタ一つをあける動作一つでも日常生活動作について十分に指導を受けることが重要。
心理的な面では
・周りにわかってもらえない痛みにより消極的、内向的に
・変形による不自由さや外観の変化による閉じこもり
・緩解ち増悪を繰り返し進行することからうつ的傾向
・若い発症により夫婦や親子関係に亀裂
こういったことにも配慮が必要
住居改善としては
関節に負担をかけないよう前腕で支えられる手すり
段差解消
また症状の進行についても確認しながら改修をすすめる必要がある。
実際に持ってきてもらった自助具を試してみたり、
日本食の固形物を一口で含みやすいように考えられたスプーンなどでも、思った以上に軽く作られているのですがそれでも重いという話を聞き、住宅改修でも想像以上のヒアリングと配慮が必要だと感じます。
しかしそれらがすべて建築的に解決できるとは考え難いので、治療の状況やリハビリの方針などを専門職の方に聞きながら考えていくことの重要性を感じます。
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